ホワイトアウトの下山

71冬の指導票

 ある年の正月1月2日、ホワイトアウトの天気のときに下山した。

 3日に成人式の写真撮影の予約が入っていたので、どうしても2日に下りる必要があった

 ためだ。

 今のようにGPSが無いときの話です。

 暮の29日に天神尾根から登り、暗くなってからようやく谷川岳肩ノ小屋に着いた。

 それから、ずっと天気は荒れ模様で登山者は誰一人登って来なかった。

 積雪は1mを超え、登るときにはあったフラッグ(紅い布などを付けた竹の標識)は

 完全に雪に埋まり、どこが下山路かわからない状態であった。

 肩ノ小屋を出て、10mぐらいの距離で乳白色のガスに覆われ、もう小屋が見えない。

 正直に言って、下りられる自信はなく、五分五分ぐらいだったと思う。

 小屋から出て西黒尾根に向かい、途中で90度曲がって北の方向に進むのが天神尾根だが、

 その曲がるところが、小屋から自分の歩数を数え、たぶんこの位置だろうと思うところで

 下りたが、どうも自信がない。周りは濃い乳白色のホワイトアウトで何も見えない。

 ふと、上部に黒っぽいものが見え、あれはなんだろうと思い、ザックを置いて、登り返した。

 それは大きな岩で、西黒尾根への標識があり、それでようやく位置がつかめた。

 そこから90度直角に曲がり、磁石の示す北の方向にひたすら下るだけである。

 これだけ濃いホワイトアウトだと、どこが雪面でガスなのかわかりずらく、

 空中の中を歩いているような錯覚がした。

 下りる途中で、方向を確認するために磁石の向きを変えて、

 歩いているのが間違いなく北の方角なのか確認する。

 これが、結構磁石の針がブレルのだ。

 内心「おいおい、磁石さん、しっかりしてくれよ。お前さんだけが頼りなんだから」

 と思ってしまった。

 なんとか迷わずに、ざんげ岩という大岩にたどり着き一安心。

 過去に、あまりにも遭難多発があったケースです。

 左右、どちらの沢すじに間違えて下山した場合、

 まず雪崩にやられた可能性が高いでしょう。

 熊穴の避難小屋の近くまで来ると、それまでの悪天が嘘のように晴れてしまった。

 今日の夕方はきれいな夕焼けになるだろうな、と思うがしかたない。

 今回は1枚も写真が撮れなかった。

 雪の上を見ると、白い野うさぎが4~5匹、ピョンピョンと駆け回っていました。

 こんなに多くの野うさぎを見たのは初めてです。



 マミヤ645プロ・ズーム55~110mm・SL・ベルビア50・AE・F11

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明ける川棚の頭

70川棚の頭

 朝方、

 風が強く吹き出し、

 今まで、

 山を覆っていた

 雲を

 吹き飛ばして

 くれた。


 
 肩から、明ける川棚ノ頭を撮影
 マミヤ645プロ・ズーム55~110mm・SL・F32・AE
 

朝の白毛門



 前日は大荒れの天気でしたが、

 こうして、静かな朝を迎え、

 きれいな風紋と、朝の斜光線に白毛門が浮き上がり、

 いい感じで写真を撮ることが出来ました。

 松木ノ頭にテントを張り、

 4~5日間ぐらい、いたと思います。

 せっかく、登ったのですから、

 すぐ下りるのは、もったいないので、

 食料が切れるか、

 フイルムが全部撮影済みになるまで、

 いたと思います。



 ゼンザブロニカS2・40mm・YA3・TX

厳冬の谷川岳



 白毛門の松木ノ頭から撮影した谷川岳です。
 このときは、下の樹林帯にテントを張って、
 朝、日の出前に松木ノ頭に着くように、
 暗い内に登りました。

 天気の良い日の朝は、たいへん忙しいです。
 最初は、スライドフイルムで撮影してから、
 フイルムバックを交換して、
 モノクロフイルムを撮影します。

 アップ、中景、ロング、
 そして、立位置、横位置、
 と撮影していくと、
 あ、という間にフイルムがなくなってしまいました。



 マミヤ645プロ・ズーム105~210mm・YA3・TX
 

谷川岳、耳二つ

43.jpg

 田尻の頭から、望遠ズームレンズで撮影した谷川岳です。

 高倉山もいい撮影ポイントらしいんですが、まだ行ったことはありません。

 どちらも、午後の谷川岳山頂や東尾根などを、望遠レンズで撮影するのにたいへんいい

場所です。

 以前は、リフトに乗って天神峠まで行けたのですが、冬季間はスキーやボーダー客のみで、

 登山者は4月末の連休までリフトを利用することができません。

 冬季間はリフトの位置が高くなったためとの理由ですが、前は問題なく乗れていたので

 良く理由がわかりませんね。



 マミヤ645プロ・ズーム105~210mm・YA3・TX